遺言執行者は遅滞なく、相続財産の目録を作成して相続人に交付しなければならないという義務や相続財産の管理その他遺言の執行に必要な一切の行為をする義務があります(民法1011条1項、1012条1項)。そして、遺言執行者は自身の任務を怠ったときにはその利害関係人(相続人等)は遺言執行者の解任を家庭裁判所にその解任を請求することができるとされています(同法1019条1項)。
このため、本件では遺言執行者は相続財産目録を作成して相続財産の内容を示さなければならない義務があるにも関わらずそれを怠っています。このような遺言執行者は明らかに任務を怠っているといえるので、このような遺言執行者を解任することができます。