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川崎つばさ法律事務所|弁護士ブログ
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振り込め詐欺

 先日,我が家にもお金を振り込めという電話がかかってきました。
 内容は警察官を名乗り「兄が自動車を運転中事故を起こしたので示談金が必要」
というものでした。
 兄は免許を持っていなかったので,母は,「息子は免許を持っていませんので」
と答えたところ,相手はなんと「無免許で乗ったんじゃないですか」と回答してき
たとのこと。その後,「あなたはどこの警察のなんという方ですか」と答えたら切
られたそうです。

 後になって考えると,無免許運転なんてするはずのない人ですが,突然の電話で
自分の家族が困っていると聞いたとき,冷静に判断できるでしょうか?今回は相手
の話があまりうまくなかったことと,兄が免許を持っていないということで,兄が
車を運転するはずがないと強く考えたことから,母は運よくお金を払うことにはな
りませんでしたが,本当に怖いと思いました。

 ある本によると,私たちが,電話口で相手が誰なのかという点については,相手
の声の質で判断しておらず,相手から与えられる周辺的・断片的情報から,相手が
誰であるのかを決定しているそうです。加えて,これらの電話は,聞いている私た
ちに不安感や恐怖感を煽り考える時間を与えてくれません。時間的余裕を与えられ
ない場合,私たちは無意識的に(言い換えると自動的に,即座に)判断する仕組み
があるそうです。
 以上のように,周辺的・断片的事情からの判断,無意識的判断は,日常生活をお
くっているうえでは,特に問題はありません(むしろ円滑に判断を下すことにより
有用であると言えます)。

 しかし,突如,上記のような悪意のある電話をかけられた場合,我々は時間的余
裕を与えられず,一方的に相手から伝えられる周辺的・断片的情報に基づいて相手
が誰であるのか,また相手の話が信用できるのかどうかを判断することになります。
いつもは,合理的判断に役立つ私たちの上記の判断方法が原因となって誤った判断
をしてしまうことになります。

 いわゆる「振り込め詐欺」を防ぐためには,以上のような私たちの判断傾向を認
識しておく必要があるかもしれません。具体的には,「振り込め詐欺」が誰にでも
関わってくる可能性のあることであり,私たちの判断方法はときとして危ういもの
であると認識することと,このような電話がかかってきたときにどのような行動を
取るのか(例:家族と事実確認)を決めておくことが有効だと思います。